これは、私の夫の個別の事例なので、当てはまる人、当てはまらない人、より重症である人、より軽症である人がいます。
また、なるべく信頼できる情報源を参照しながら書きますが、間違いも含んでいるかもしれません。
気になることがあったら、専門医にお尋ねください。
特発性後天性全身性無汗症って長いんで、引用部分以外は無汗症とさせていただきます…。
特発性後天性全身性無汗症とは?
発汗を促す環境下(高温、多湿)においても、発汗がみられない疾患を無汗症という。(中略)特に、特発性後天性全身性無汗症は治療法も確立されてなく治療に苦慮する疾患であった。特発性後天性全身性無汗症は、特発性分節型無汗症とidiopathic pure sudomtor fairlure(IPSF)などに分類されているが、その病態は明らかにされていない。
難病情報センターのサイトより
http://www.nanbyou.or.jp/entry/4391
日本で確認されている患者数は100〜200人程度という珍しい病気です。
夫が検査を受けた某病院では、週に1回ほど無汗症の検査を行うらしいので、その人たちが全員無汗症の診断を受けたとしても50人程度にしかならないし、現状無汗症の診断が下せる病院は限られているので、珍しい病気なんだなっていうのは分かってもらえるかと。
ただ、専門の医療機関を受診していない潜在的患者数はもっと多いとは思います。
2015年に厚生労働省が定める指定難病に認定されました。
どんな症状?
平たく言うと、汗をかけない病気です。
汗をかけないので、体を冷やすことができず、熱中症になりやすく、暑いのが苦手です。夫は長時間お風呂に入ることができません。家から駅までの10分程度の距離でも、夏場は軽い熱中症になることも…。
また、汗がかけないので肌が乾燥した状態になり、痒みを伴います。夫の場合は冬場は特にひどく、全身の痒みを訴えています。
顔や脇は汗をかくので、ぱっと見は汗をかいているように見えますが、背中やお腹は汗をかかず常にサラサラ。
人によってはコリン性蕁麻疹というものを併発することも多いようですが、夫の場合は蕁麻疹は出ず、汗をかくはずの場面では鳥肌のような小さなぶつぶつができます。
幸い夫は熱中症にならないように対策を万全にしておけば外出はできるので、今のところ生活に大きな支障は出ていません。
原因は?
詳しくは分かっていません。ステロイドを使った点滴治療が有効らしいですが、確立された治療法というまでには至っていないようです。
症状が出てから長い時間経っている場合、汗腺が変形してしまっている場合は効果がないこともあるようです。
夫は7年以上経っているからどうかな…。
若い男の人に多いらしいです。
しんどいならとりあえず検査に行こう
上述のとおり非常に珍しい病気なので、街の開業医ではまともに取り合ってくれないこともありますが…。
夫も診断を受けるまでに時間がかかったので、その辺の経緯を別記事にまとめたいと思います。
あと、治療や難病認定を受けたことによるお金のあれこれなど!
珍しい病気ではありますが、患者が全くいないわけではないので、自分もそうかも…?と思っている人、これから検査を受ける人の参考になれば幸いです。
時間がかかると、それだけ症状改善も見込めなくなるからね!
それから、この病気は局所的には汗をかくこともあり「汗かいてんじゃん」と自分で思ったり周りに思われたりしがちです。
あと、汗っかきさんには羨ましがられることもあるようですが、暑いのに汗がかけないのはかなりしんどいです。
周りに上に書いた症状に当てはまる人がいたら、もしかしたら暑さに弱い人というよりも無汗症という難病患者と考えたほうがいいのかもしれません。
参考サイト
難病情報センター特発性後天性全身性無汗症(指定難病163)
http://www.nanbyou.or.jp/entry/4391
日本医事新報社特発性後天性全身性無汗症 【発汗が障害され体温調節が困難に。2015年,指定難病に指定】
https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=5218